防水工事の工法は複数あり、部位や状況に応じて適切に選定する必要がある。
上部がバルコニーの居室や、サッシのシールが劣化して水が浸入するなど漏水事故は多い。
主によく工事が行われる工法を紹介します。
アスファルト防水(アス防)
溶融アスファルトを接着剤としてアスファルトルーフィングを2~3層張り重ねて防水層をつくります。
性能は比較的安定しますが、作業工程が多く現場に溶融炉を設置しなければなりません。
鉄筋コンクリート造、鉄骨造の屋根、浴室などに使用されることが多い。
シート防水
合成ゴム系、塩化ビニル系などのメンブレン材をシート状に加工し、接着または機械的に固定して防水層をつくります。アスファルト防水と比べて、工程が少なく施工が早い。 割れなどの下地の動きによく追従しますが、接合部の施工は入念に行うことが必要。
塗膜防水
ウレタンゴム系、アクリルゴム系、ゴムアスファルト系などの液状の樹脂を、下地に刷毛やローラーで塗布して硬化させ、防水層とする工法です。
一定の厚さの連続した防水層をつくることが可能で、強度・耐久性に優れます。
FRP防水も塗膜防水のひとつで、ガラス繊維のマットに防水用ポリエステル樹脂を含浸させるように塗布します。
防水モルタル
バルコニー床などの防水に使用されます。メンブレンを設けず、モルタルに塩化カルシウム系、ケイ酸質系、高分子エマルション系の防水剤を調合したものです。