最近の浴室には、「第2のリビング」として豊かなバスライフを実現する機能が求められています。
便器や洗面器は機能、材質とも進化しています。節水型など環境に配慮した製品もチェックです。
在来浴室とユニットバス
浴室は従来、床壁を防水処理したうえ表面材で仕上げ、浴槽を設置する在来工法が主流でした。
しかし最近では、施工面やメンテナンス面からユニットバスの割合が高くなっています。ユニットバスには浴室を構成する要素、床、壁、天井、ドアなどのすべてが工場生産されたユニットバスなど、一部を工場で生産し、残りは現場で施工するハーフユニットバスがある。
ユニットバスは品質が一定で防水性能が高く、工期も短縮できます。
浴室の仕上材と浴室の種類
在来工法の床の仕上材としては、石、タイルが主流で、選定時にはデザイン面だけでなく、滑りにくさなどの使い勝手も考慮します。最近は素足でも冷たさを感じない床材もあります。
壁の仕上げも、従来の石、タイルに加え、最近はバスパネルなどの化粧パネルも多く使用されています。
また、浴槽には、和風タイプ、和洋折衷タイプ、洋風タイプがあります。
浴槽の素材には、天然素材から樹脂系まで様々な材料があります。
浴室の設備
浴室乾燥機は、換気機能に加え、暖房機能・乾燥機能などが付加されたもので、冬期の暖房や梅雨時の洗濯乾燥などにも使用できます。サウナにはドライサウナとウェットサウナがあります。最近は、温水を霧状に噴射し、40℃前後の室温と100%近い湿度を保つミストサウナの人気もあります。
この他テレビやオーディオなど、最近の浴室にはバスライフを豊にする設備が多く取り入れられるようになっています。
便器の洗浄方式
トイレの1回の洗浄水量は、1970年代は13ℓでした。最近の節水型便器では6ℓで済むようになっています。また、洗浄水を溜めておくタンクのないタンクレス便器は省スペースで狭いトイレを広く使え、清掃性も高いため採用数が増えています。ただし、タンクレス便器では別途手洗いが必要になります。
洋式便器の洗浄方式には洗い落とし式、サイホンゼット式などがあります。
便座
最近は洗浄便座が主流で、その機能も使用後に温風で乾燥するものや、便座部に電気ヒーターが組み込まれた暖房便座などいろいろあります。
さらに省電力型や、自動開閉、音や香りがでる機能などをもつものもあります。
洗面設備の種類
単体型は、洗面器、カウンター、鏡、収納キャビネットなどが独立しています。
ユニット型は、洗面ボウル、カウンター、鏡、収納キャビネット、照明器具が一体化した「洗面化粧台」と一般に呼ばれるタイプです。
システム型は、システムキッチンと同様に各部材が組み合わさったタイプで、寸法、色、材質の選択幅が広いです。
洗面器
洗面器には、陶器、FRP、人造大理石、ステンレス、ホーロー製などがあります。
洗髪などの幅広い用途に対応できるように、洗面器が大型化してきています。